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映画感想ログ『もうひとりの息子/Le fils de l'Autre』

お母さんに会いたくなる度:★★★★★
日系日本人です度:★★★★★
Only is not Lonely. byほぼ日度:★★★★★
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○監督:ロレーヌ・レヴィ
○脚本:ロレーヌ・レヴィ、ノアム・フィトゥッシ
○出演:エマニュエル・ドゥボス、ジュール・シトリュク、パスカル・エルベ
○原題:Le fils de l'Autre/The Other Son
○配給:未定(2012年11月現在)
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第25回(2012年)東京国際映画祭でサクラグランプリを受賞した『もうひとりの息子』です。

兵役用健康検査の結果、両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年。出生の際の手違いが明らかになり、やがてイスラエルとパレスチナふたつの家庭のアイデンティティと信念とが大きく揺さぶられる事態に発展する。

http://2012.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=21

民族や宗教などのテーマが背景にあると、
日系日本人のジャーマネは少し身構えてしまうところがあるのですが、
そんなことは不要な作品でした。

なぜなら、この作品は
『もうひとりの息子』というタイトルがあらわすように
“お母さん”の目線や家族の温かみが感じられるからです。

ジャーマネも観賞中に「お母さんに会いたいなぁー」などと
おセンチな思いを抱きました。

上映前のインタビューでもロレーヌ・レヴィ監督から
「母親へのオマージュ」というコメントがありましたが、

強くて優しい母親、広く深い母性というものが描かれていたと思います。

もうひとつ、
“アイデンティティ”、“自分自身”について考えを巡らせました。

ふだんはほとんど意識しない「国」や「人種」のこと、
切り取り方によって変わる「歴史」、「文化」、「宗教」のこと。

スクリーンに映ったイスラエルとパレスチナの風景や
国と人を分かつ壁の存在がとても印象に残っています。

私たちは、生まれ育った環境や今いる時間と空間の中で
何かを感じ、何かを抱えながら生きていきます。

その中で幾度となく、壁を感じることがあります。
それは、自分が造ったものかもしれないし、
はじめからそこにあったものかもしれません。

だけど、時にその壁を壊したい、
なくしてしまいたいと思うことがあります。

もしかしたら、そういう時に
人は“自分自身”を意識するのかもしれません。

「誰か」の代わりにはなれないけど、
「何か」になりたいと願うことで、
人は前へ進めるのかもしれない。

そんなことを感じていました。

この作品で語られる二人の青年、
ジョセフとヤシンは自身の存在に苦悩しながらも
自分たちの未来、互いの家族と真正面から向き合う姿がありました。

ジャーマネの自身の“アイデンティティ”に対する答えは、
あいにく上手くまとまりませんが、

『もうひとりの息子』を観ることで、
家族と自分、世界と自分について
前より少しだけ興味が深まったように思います。


最期に、
10年以上前の「ほぼ日」に<Only is not Lonelyについて>というコラムがあります。

以下、一部抜粋です。

だけど、ぼくは、思った。
「孤独」は、前提なのだ。
「ひとりぼっち」は、当たり前の人間の姿である。
赤ん坊じゃないんだから、誰もあんたのために生きてない。
それでも、「ひとりぼっち」と「ひとりぼっち」が、
リンクすることはできるし、
時には共振し、時には矛盾し、時には協力しあうことは
これもまた当たり前のことのようにできる。

~中略~

形容詞だけでコミュニケーションができる
日本語圏の私たちはオンリーカントリーかもしれませんが、
だからといって決して
ロンリーカントリーだとはいえません。


不思議だけど、ステキな表現だと思ったので
お時間のある方は、全文もご覧になってみてください。

なお、『もうひとりの息子』は
現時点で、日本での配給・公開は未定です。
ぜひ上映していただけると良いなと思います。

では、また。
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ジャンル : 映画

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ジャーマネ

はじめまして。
元映画館マネージャーのジャーマネです。映画は【最高最強のエンタテインメント】だと思っとります。
当ブログでは、映画作品や映画館にまつわることとか、そーでないなこともマッタリ、ザックリblogっていきます。

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